すっかり更新が空いてしまった
すっかり更新が止まっていましたが、
これからまたつらつらと書き綴っていこうと思います。
今期のアニメ的には、局所的に異世界スマホ (異世界はスマートフォンとともに。) がネット上を賑わせていますが、
総合的にはよいアニメが複数あった当たりのクールでしたね。
個別の展開についてはまたいづれ・・・。
自己紹介と今後の予定
このブログのお題目と自己紹介を書いておきます。
私はアニメ業界でプロデューサーをしています。
主にアニメコンテンツの宣伝・話題作りを担う製作側のプロデューサーです。
このブログを立ち上げたきっかけはいろいろありますが、
大きなものとしてアニメ業界への就職を考えている人の一助になれればとの考えがあります。
アニメというものがいわゆるオタクだけのものではなく、ある程度一般化した現在、
就職や仕事という視点でアニメ(エンタメ)業界を考える人もそう珍しくはなくなってきました。
それにこたえるような形で、「SHIROBAKO」や「NEW GAME!」のように、コンテンツの題材として制作の裏側を扱った作品も出てきています。
ただ一方で、そういった状況にもかかわらず製作側の仕事は一般的に情報が少なく、仕事のイメージしにくい職種であるように思います。
この情報のギャップを埋めるのが本ブログの一つの役割と考えています。
もし質問等があればお気軽にコメントください。
AbemaTVは次世代の放送局となるか
ハッピーハロウィン!
遅ればせながら先週末はハロウィンでしたね。
我々の界隈としては池袋ハロウィン、略して池ハロもだんだん定着してきた感があります。
そんな楽しいニュースであふれる中、サイバーエージェントの決算報告が話題を呼んでますね。
少し引用します。
サイバーエージェントが2016年9月期(15年10月~16年9月)の通期決算を発表。
インターネット広告事業とゲーム事業が好調で、売上高3106億円(前期比22.1%増)、営業利益も367億円(12.3%増)と、ともに過去最高を更新。
AbemaTVへの投資がかさみ、メディア事業は、売上高219億円(6.0%減)、営業損益は83億円の赤字(前年同期は2.9億円の赤字)。
今後は収益性の向上を目指す。
ということで、おそらく大方の予想通りAbemaTVが大赤字とのことでした。
これはもう委員会サイドにいる人間なら何も不思議に思うことはありませんが、ブログなどを巡っていると今後の収益化するから大丈夫でしょ、といった声もあるようです。
個人的にはAbemaTVの黒字化は難しいと考えていますので、本日はAbemaTVのアニメサイドからの評価と、今後の継続性・発展性について書いてみたいと思います。
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製作と制作の違いってなに?
アニメ業界の仕事は他業種の人からするとやや理解が難しい印象があります。
その代表的なものが「製作」と「制作」 の違いです。
まず「制作」について、
こちらは、素朴にイメージできるアニメの仕事です。
具体的には脚本や絵コンテをつくり、
原画や動画を描いて撮影をし、フィルムに仕上げるお仕事です。
この仕事の頂点にいるのがプロデューサーで、
だいたいはアニメのOPに、アニメーションプロデューサーの役職でクレジットされます。
一方で、「製作」という立ち位置もあります。
これは、そもそもどのようなアニメを作るのか?
どういったメンバーでこのアニメ化プロジェクトを進めるのか?といった視点になり、
アニメができ始めてからはどのように話題をつくっていくのかを考え、実行するポジションになります。
具体的にはアニメ化にあたって委員会という組合をつくり、
アニメを作るのに必要な資金を集めます。
いまの深夜系のアニメだとだいたい4~6社で約3億円を集めるイメージですね。
私は製作側の立ち位置でアニメプロデュースに関わってきました。
普段あまり表に出ないアニメの裏側を語っていければと思います。